翼班

翼班とは?

 翼班は、機体が空を飛ぶために欠かせない「翼」を製作する班です。すべて自分たちの手で製作しており、機体性能に直結するため高い製作精度が求められます。

部品紹介

主翼

全長25m。機体を空へと導く、最大の翼。
 主翼は、機体を浮かせるための「揚力」を生み出す、最も大きなパーツです。全長は約25メートルに及ぶため、13の区間に分けて製作・管理しています。
 全組(全機組み立て)で翼が一つにつながった瞬間は圧巻です。体育館いっぱいに広がるその姿から、自分たちが空を飛ぶ機体を作っているという実感を強く感じられます。

尾翼

機体の安定と操縦を支える翼。
 尾翼は、飛行中の安定性や進行方向の制御を担う重要なパーツです。垂直尾翼は操縦に合わせて左右に動き、機体の進行方向を調整します。この動きは、電装班が制御するサーボモーターと、接合班が製作したリンク機構によって実現されています。一方、水平尾翼は固定されており、飛行中の姿勢安定を担います。機体の縦方向の操縦は尾翼ではなく、パイロット自身の体重移動によって行われます。
 翼班は、これらの力を確実に空気へ伝えるため、軽量かつ精度の良い尾翼を製作しています。

主な作業内容

罫書き

円筒形の桁(骨組みとなるカーボンパイプ)に、90度間隔で正確に直線を引きます。部品を取り付ける際の基準となるため、精度にこだわります。

上反角とは

翼に上向きに角度をつけることで、機体が傾いても自然に水平に戻ろうとする「安定性」を生み出します。
鳥科では翼の根元ではなく、途中から角度をつける「途中上反」を採用しています。左右の角度がわずかでもズレると致命的となるため、左右対称かつ高精度に仕上げる技術が求められます。

桁カット

罫書きした桁を、設計通りの角度になるように接合班が斜めにカットします。

セッティング

水平を出した台に角度を印刷した紙を置き、治具を正確にセットします。位置や高さを調整した治具の上に桁を固定します。設計図通りの角度を完全再現するため、わずかなズレも許されない繊細な工程です。

積層

プリプレグという、カーボンの繊維にエポキシ樹脂を浸み込ませた素材を上反角の継ぎ目に何層にも巻き付けます。

桁焼き

積層した部分を断熱材で内側を覆った箱に入れ、高温で数時間加熱します。加熱する際に温度管理を長時間行うため、お昼にはみんなでピザパーティーや映画鑑賞などを行います。

スタイロスライス

スタイロフォームという軽量で強度のある断熱材を指定の厚さに切り出します。均一に切り出すためにスライサーから自分たちで設計しています。

リブ切り

リブとは、翼の断面形状を維持するための二次構造です。スライスしたスタイロにマスター(型紙)を両面テープで貼り付け、電熱線で切り出します。

リブ付け

水平を出した治具上で、角度を揃えるための「スパー(補助棒)」を通してリブを桁に接着します。 スパーと桁の2点で支えることでリブの向きを揃えることができます。また、スパーはリブの接着後に外します。

プランク

翼の前縁に、「プランク」と呼ばれる薄いスチレンペーパーを貼り付けます。 最も風を受ける部分の翼型をきれいに再現するために、スチレンペーパーをヒートガンで温め、リブに沿うように曲げています。

後縁

薄いヒノキ材でスタイロフォームを挟み込む「サンドイッチ構造」で、鋭利かつ丈夫な後縁にします。 空気の流れを後縁まで乱さないよう、歪みなく高剛性に仕上げるのがポイントです。

フィルム貼り

両面テープを用いてフィルムを皴のないように貼ります。最後にアイロンをかけ熱収縮させることで完全に皴を消し、空気抵抗をなるべく減らします。